【現地説明会】奈良平安時代の遺構の解説(神門道乗谷津遺跡)
この住居の特徴として、普通なら斜面部に住居を建てること自体珍しいのだが、この住居は斜面部に作られていて、かなり珍しい立地の住居と言える。斜面部に住居を建てると、当然、床を平坦にするのが難しくなるのだが、この住居を建てた人は腕が良かったのか水平に床を作ることができた。その際に利用したのが水で、水を使うことによって水平を割り出したと考えられる。周溝にはピットを開けて板を貼り、周りが崩れないように壁を作った。
この場所には東関道から香取や成田の方へ通じる中道があって、そこから鹿島へ抜ける通り道になっていた。そのため駅(馬を停める駅)が近くにあり、その流れで発展した地域と考えられている。また、住居だけでなく、それに伴う掘立柱建物の遺構があり、倉庫として利用されていたと思われる。
この遺跡の遺物は、土師器よりも須恵器が多く、新治産(茨城県)の須恵器が多く発見されているのが特徴的。
【現地説明会の様子】




